コミュニケーションの話

私が読みたかったのはサークルクラッシュの話だったんだけどな(笑).

これも基本的なことですが、ここではひとつの共同体をひとつの舞台のように考えてください。ひとつの舞台には主役がいて、相手役がいて、主役級じゃないけど重要な役もいたり、出番は少ないけど味のあるおいしい役もあります。その反面、ほとんど存在意義のない端役や、悪役もあります。誰が、どの役におさまるかは状況次第……と、思ってはいけません。ここで、「自分の望む役」を手に入れることによってはじめて、私たちは「居心地がよく」「自分にとってプラスになる」人間関係を手に入れることができるのです。

自分が「演出家」になってその舞台のキャスティング権を握るか、最低でも自分の望まない役を与えられないようにクレバーに振舞えるようになっておく必要があります。

いや,自分の欲求を叶える以外にも重要な話だと思います.

今、あなたが所属している共同体や人間関係に、白雪姫はいますか? あなたはちゃんと王子役になれる位置にいるでしょうか? 小人や魔女(黒童貞騎士)の役にしか就けないなら、まずあなたはその人間関係の中で恋愛することはできません。いわゆる「共同体内去勢」の状態にあります。

「共同体内去勢」というのはよく分かるなあ.この人以外が使ってるの見たことないけど.

心の拠り所になる共同体=人間関係=舞台は必ずふたつ以上用意しておいてください。これはいわゆる「リスク分散」の発想です。ある共同体Aで、望む役が得られなくても、Bで得られればOKという発想です。そのときはAにかけるコストを軽減すればいいわけです。

研究室が無難に心地良かったとしても,それだけというのはおすすめしないという話.

ここの注釈にはクラッシュ話があった(笑).

注11:白雪姫と七人の小人たち現象
 たとえば、男8人、女2人のサークルがあったとする、スレてない文化系の。
 この10人は、ゲーム理論的に強力な仮定をおいて、外部の要因を考えなければ、ひとりのお姫様とひとりの王子様、そして残りは7人の小人たちと、ひとりの魔女役が割り振られる(笑)コミュニケーション力学的に。

 つまり、ふたりいる女の子のうちモテる方が白雪姫になって一番マシな男(王子)と付き合う。当然他の7人の小人たちも白雪姫が好き。でもこういう内気な文化系コミュの場合、すぐには取り合いに成らずに、「小人役でもいいから白雪姫と関わっていたい」って気持ちが働いてその位置を甘受してしまう。これは『げんしけん』の斑目(注の注1)とか『ハツカレ』(注の注2)のイブシ(注の注3)、そして『ハチクロ』の竹本や山田さんの心理に近い。

 この例だと、白雪姫になれなかった女の子は魔女になって、このヌルい共同体を攻撃してしまう。白雪姫に毒リンゴを盛ったり(笑)。すると、小人たちが急にナイトを気取ったりしだす、そんなことやっても白雪姫とは付き合えないのに。
 で、大抵魔女は楽園から袋叩きに合って追放されるのだが、こうなると共通の敵がいなくなった小人たちは内紛をはじめる(笑)、これがいわゆるサークルクラッシュ現象。ナイト気取りのときに、白雪姫の媚びた(ように見える)態度を見て、「俺って結構好感度高い?」とかカン違いしだして、ついにコクり出したり、ヘンにいじけちゃったりする。もしくは小人どうして内ゲバを繰り広げる。