発癌性
前からずっと思っているのだけど，「発癌性」ってのはなんだ？もっと言えば，「どれぐらい」という話をするべきではないのか？
私の理解では癌細胞と言うのはDNAの損傷によって無尽蔵に増殖を繰り返すようになった細胞の事で，普通の人間に当たり前のように発生し続けていて，しかしアポトーシス(自滅作用)によって，多くなりすぎない範囲なら体の機能として排除されるのだ．
だから我々は既に，普通に生きていても，普通の物を食べているつもりでも，常に「発癌性物質」を食べていると考えるのが自然ではないのか？そして，「危険度」と「量」の掛け算で判断しなくてはならないのではないか？
がんは、がん抑制遺伝子の変異の蓄積や、環境因子などの複合的な要因によって発生すると考えられている。したがって、たとえば「水疱瘡はVZウイルス(Varicella-zoster virus)の感染で起こる」といった原因と結果を単純に結び付けることは、がんの場合においては困難である。ある物質の発癌性の評価については、種々の因子を比較してがんになる危険率（リスク）の違いを示せるだけである。
そうだよね．ニュースになった時に，その危険度が示されてるの見たことないけど．
したがって、実際の発がんは、発癌性物質が遺伝子の実体であるDNAを損傷することに起因するが、多数存在するいわゆる、がん遺伝子とがん抑制遺伝子はそれ自身の発現や遺伝子翻訳産物を介して発がんに関係している。また、細胞内でのDNA修復や細胞免疫による微視レベルがんの排除などの複雑なプロセスが存在するため、何か1つの要素をもって発癌性への量的関与を計測することは事実上不可能である。
それもまたそうだよね．
世界保健機関(WHO)の下部機関である国際がん研究機関（IARC）は、ヒトの疫学調査あるいは生物学的知見および動物実験結果に基づいて、純物質、混合物、生活環境の発癌性リスクを評価し、定期的に勧告している。
はい，ではそれを見てみましょう．
Group1（ヒトに対する発癌性が認められる（Carcinogenic）、化学物質、混合物、環境）
に，例えば，
があるけど，じゃあお前らすぐ飲むのやめるのか？ちなみに，問題の「グリシドール」は，Group2(ヒトに対する発癌性がおそらくある)だった．
