大人と子供・意識と言葉

ところで「大人が分からないものは子どもも分からないという観点が抜けていた」と書いたけど,割と世間では反対の事が言われているかもしれない.大人の方が頭が固いという考えの方が一般的かもしれない.ゲームなんかまさに「子どもはできるけど大人は出来ない」という現象がよく発生する気もする.


しかし,それは大人が馬鹿になったわけではない(少なくとも私に限って言えばそんなことは微塵も感じていない).子供が分かって大人が分からない説明というのは,子供が気づかない前提条件に大人が気づいて,意味が決定できないような説明なのである.つまり,それは子供にとっても分かった気になっているだけな,悪い説明なのだ.


結局,大人にとっていい説明と子供にとっていい説明はというのは,そんなに違うものにはならない.まず大人の意識で過不足無く表したい物を把握して,それを子供でも分かる言葉で表現すればいいのである.振り返って,「子供に説明するには子供の意識で考えよう.それは大人にも伝わるいい説明になるはずだ」というのが今回の失敗である.意識は大人でなくてはならない.