みんなが馬鹿だから予算が削られてる…のかなあ

うーん。こういうのをブクマして「そうだそうだ」って言ってる人は、なんというか楽観的だと思うんですよね…。いや、言ってる事は、至極当たり前っていうかこの内容を読んでブクマした人っていうのは後で何を読み返すんだっていう内容なんだけど(笑)、じゃあ今仕分けとかで予算が削られてるのは、「そんなことが分からない馬鹿」が削ってるんじゃなくて、「そんなことは分かってる」けど削られてるんだと思うんですよ。


スターとかブクマとかが多くて、「そうだそうだ、そういうことが分からない連中のせいで学者が不当に虐げられてるんだ」ってみんな思ってるように見えるけど、この文章の内容を逆に読むと、「お前が遊び(誰かの役に立つ事をしてるのではなく知的好奇心を満たすため)でやってることになんで金出してやらなにゃならんの?」となるはずで、むしろ上記の文章を周知させればさせるほど予算は削られる事になると思う(というのは極論かもしれないが)。


いや、多分研究職とかになんの馴染みも無い人にとっては、是非周知しておいて欲しい話なんだけど、研究職を目指してる人はこれ読んで「そうだそうだ」って言ってちゃ恥ずかしいんじゃないかなーと、自分が研究職を目指してるからこそ思うというお話でした。

そもそもその文明や科学を、さも人間が意図して手に入れてきて、「役に立つ」ということを目指してきたと考えること自体が大きな間違いなのだ。「人の役に立つぞ!」って研究者ががんばって研究したから科学技術が発達したと思うのは大間違い。文明というものは人間の純粋な好奇心による知的探求から結果的に生じたおまけ、なんだったら排泄物でしかない。真理を追究していたら、偶然にも文明がいっしょにぽろっと現れて、それの恩恵を人が受けている、それだけである。

というのも…おもしろおかしく極論として書いてるのかなーとは思うけど、実体としてはそうとも限らんかなーと思う。普通に「こうすれば役に立つだろう」っていう探究心もたくさんあったでしょう。今の時代で科学が新しく発見できる事はすぐには役に立たないっていうのはそうだと思うけど。