ゲームの作り方(要素を引くということ)
薗部
そうです。
なので「本格的な配合ツールをつくろう」とか、
そういう気持ちはまったくなくて、
ゲーム化するにあたっては、
競馬の世界にある複雑なものを
単純化することが大事だと思ったんです。
岩田
実際に現実の世界にあるものは、
ものすごく複雑ですからね。
ですから、それをシミュレーションしきろうとすると、
誰もついていけないくらい過剰に、複雑になって、
そうすると娯楽ではなくなってしまうんですよね。
岩田
ですから、薗部さんのゲームづくりの骨格にあるのは、
“面白さの核の部分を見極めること”なんですよね。
それは野球のときも、競馬のときも、
今回のサッカーのときも、たぶん全部いっしょで。
薗部
それはたぶん、たくさんの要素の中から
どのエッセンスを残すか、という取捨選択が、
うまくいっているということなんでしょう。
「現実は無限に複雑で、その中からゲームとして残す部分を決める」という発想というか、思考の順序が大事ということ。現実に無い面白い事を足すのではなく。
薗部
だから、ゴールポストは
もっと太くしたらいいのになぁと、
真剣に考えたりするんですよ。
この発想は凄い。