リズム怪盗R 皇帝ナポレオンの遺産

3DSのダウンロード購入で1,000円でした。


正直に言って、そんなに面白くなかったかな…。(なんか最近人を傷つけるのが怖くなってネットでも正直な事あんまり言わなくなってきてるが)


5段階評価で言えば…2を付けるか3を付けるか迷う感じ。フルプライスで買ってたら2で、私みたいに安く買ってたら3て感じではなかろうか。決してひどいゲームではないのだが、あえて買う魅力に乏しい。

リズム怪盗R 皇帝ナポレオンの遺産 SEGA THE BEST - 3DS

リズム怪盗R 皇帝ナポレオンの遺産 SEGA THE BEST - 3DS

リズム(音楽)ゲーム以外の部分

概要としては、ストーリー付きリズムゲーム。ストーリーとリズムゲームのシチュエーションが一体化していること自体は評価できると思う。ストーリーそのものは、特に面白くはなかったけど、酷いとかそういうわけでも無かったと思う。


パリの街を歩き回る(分岐のあるすごろくのマスを自由に移動するみたいな)要素があるんだけど、それがあんまりゲームの面白さに寄与していないと思う。リズムゲームをしたいのに一体俺は何をしているんだみたいな気持ちになる。寄り道も出来るけど、してもそんなに面白いことがあるわけでもないし…いや、そもそもあんまり寄り道しなかったかも。そのすごろく風のマップの見た目自体は結構作り込まれている感じがして、もったいない感じがした。


街の各所に隠し(と言っても各所に必ずあるのだが)コイン(ゲーム中のムービーなどを買える。後で見られるようになる)があったりするんだけど、適当に画面をクリックしまくればいいので、作業感があるだけで、特に面白くなかった。コインも余るし…。


あと密かに大きな話題として、ヒロインの声を剛力彩芽氏が担当している。これは棒読みとして大変評判のようで、そういうレビューををやる前から見ていたのだが、実際その通りであった。ただ、ネタ的には面白いので私としては特に嫌な印象はなかった。逆に言うと、それでもいいと思えてしまうぐらい、没入できていなかったということになるのかもしれない。あと、「声自体はそれなりにかわいいのが余計残念」というのには同意でした(笑)。


他の人のレビューを見ると、剛力彩芽氏の演技の酷さへの他には、ラルフ役の声優の細谷佳正氏のファンが楽しんでいる様子が多数見受けられました。まあ剛力氏以外の演技は良かったのではないかと思いますし、そういう点で楽しめた人が居たことは良かったんじゃないでしょうか。私にはあんまり関係なかったですが。


ギャラクターの造形(性格的な意味)も私的には微妙で…。主人公のラルフ君もイマイチ何を考えているか分からないというか…。いや怪盗行為がなんで許容されてんの?から疑問が始まると普通は思うんですよ。アンチヒーローなのか?そうでもなさそうだな?と。途中で理由が説明されるんだけど、いやそれ先言わないと普通にドン引きでしょ?と思う訳ですが。そういう意味で置いていかれてる感はある。


主人公のラルフ君が怪盗Rに変装してるって話なんだけど、顔も隠してないから全く隠す気がないとしか思えないけど、全然気づかれないので、これはバカゲーなのかな、セガだし、とか思うんだけど、その割には別の部分ではなんか親子の愛とか真面目な感じだし、ちぐはぐな感じ。


なおクロードの私服はちょっと良いと思った(少しデレておく)。

リズム(音楽)ゲーム部分

これがなー。いや、そんなに酷いというわけでは無いんだけど、リズム天国及びリズム天国ゴールドと比べて、褒められる点がほとんどないというか…。スペースチャンネル5を作ったセガだし、期待できるかな?と思ったんだけど、まあ全然でした。いや、何度も言うように、めちゃ酷いって程ではないんだけどね。


要するに、こういうゲームでは、何をしなくちゃいけないかを明確にしたうえで、それが出来ない自分のもどかしさと、それが出来るようになる達成感を味わえるようにして欲しいわけです。


その「何をしなくちゃいけないかを明確にする」が上手く出来ていないと、難易度が上がってしまうわけですが、その難易度をクリア条件の緩さで下げてしまっているので、「上手く出来たのかよく分からない」と思いながらクリアになってしまって、そのままストーリーが進行していく、という事態になるわけです。


もうちっと具体的に書くと、例えば「タッチペンをスライドさせる」という動作は、それ自体が瞬間ではなく時間を含むわけです。だから、「リズムに合わせてタッチペンをスライド」というのは、スライドという動作のどこのタイミングを音楽に合わせればいいのか良く分からないわけです。


その辺りの曖昧さをいかに無くすか、ということについては、リズム天国ゴールドの開発者の話が大変参考になるのでこちらを参考にするといいと思います。

ここでの結論は、まず「タッチ」はタイミングを合わせるものとしていいとして、それ以外では「はじく」という動作なら、タイミングを合わせられる、ということです。これが唯一の解答なのかは分からないのですが、こういうゲームが既に存在しているので、それを参考にできたはずでしょう…という気持ちになってしまうのでした。


いや、このゲームだって私から見れば作れるのは凄いとは思いますけど、いち消費者としては、です。


だってリズムゲームなわけですよ。だからリズムに乗る楽しさを伝えて欲しいのに、そこが曖昧なままクリアできちゃうというのは、楽しさを伝えないままにしてしまっているわけです。これでは先に進めたって、楽しくないことが続くだけで、やってる意味がないでしょう。


…と私は思うのですが、それはまあゲームをする人の腕前とか年齢とかにもよると思うので、これぐらいじゃないと投げ出してしまう人もいたのかもしれないな、とは思います。でも個人ブログで他者に配慮して自分の言いたいこと言わないのも本末転倒な気がするので、上のように書いておきます。