私とインターネットの付き合い

なんとなく書きたくなったので.長い割に大した考察は無いのであんま期待しないでください.

インターネットをただ読んでいた時代

確か高校2年の時に家にインターネット環境が入った.最初は何をしていたかあまり思いだせないけど,多分ゲームの情報とかを探していたと思う.あとはフリーソフトのゲームとかを落として遊んでいたかな.


なお,当時私は学校では浮きまくっていた.部活にも入らず,普通に毎日夕方には家に帰ってきてゲームをしたりする生活をしていた.

掲示板への書き込み

ほどなくして,任天堂系のゲーム攻略サイト兼交流の場みたいなことろで,掲示板に書き込みをするようになった.周りの人は中学生から大人まで居た.割と調子に乗って雑談していたように思う.


当時私は任天堂信者で(今も好きだけど信者とは言わないわな),スクウェア嫌いでもあった.なのでスクウェア作品の悪口とかも書きこんだりしていた.そして中学生(多分)に「嫌いな物の話はしなくていいと思います」とかたしなめられた事とかがあったと思う.


ただ,色々書いていて,意外に楽しく会話できるなあというのがやはり嬉しかった.学校では浮いていたので.これは結構自信になった.中学生の女の子らしき人が「骨魔王さん(私の事ね)と○○さん(確か子供が居るような歳の女の人)が仲良さそうで羨ましいなとか思います」とか言われてなんじゃそりゃみたいな事もあった(恋愛的な意味は無かったと思う).

  • 否定的な事を言うのが賢いみたいな気持ちがちょっと薄らいだ
  • 自分を許容してくれる場を見つけたことで,学校も辛くなくなった
    • (と言っても多分本当に辛かった人に比べればなんともないレベルだったと思う.無関心だったし)

2chのと出会い

ある時検索していたら2chにたどり着いた.とんでもなく下品な書き込みがなされている事にびっくりした覚えがある.それが普通のサイトに付随している掲示板と違う事はすぐ分かった.普通のサイトの掲示板という物にも馴染みがあった私としては,「人は言いたい放題言っていいとなったらこんな酷い事を言うのか」と思った.そして,「内心が汚い人」(笑)というのがもう数え切れないほど居るのだという事が分かった.


しかし,それはやはり刺激的だった.書きこむようにはならなかったが,結構見ていたと思う.

メールのやり取り

上記の任天堂系のサイトの管理人とメールのやり取りをするようになった.毎回毎回長文を書いていたと思う.どんな話をしていたか忘れてしまった.ゲームの話ではなかったと思う(笑).サイトの運営とか,来る人が話してる事とかについてどう思ってるかとかそういう話だったかな.


これはなんだか,掲示板で話すよりもっと人と親密になったような気がした.しかし当時の自分の文章を思いだしたくないぐらい,ウザい人でもあったような気がする(笑).「自分の事嫌いじゃないよね」みたいな事(その通りには書いてないけど)を言っていたような気がする.

Webサイト開設

掲示板で,自分の事を話す事が増えてしまっていた矢先,どこだったかのネットマナーのページで「自分の話は自分のWebサイトでしろ!」みたいな文章を読んで「全くそうだな」と思ったので,自分でWebサイトを作る事にした.毒吐きネットマナーだと思ったけどちょっとその文言は見当たらないのでどこだったか忘れた.


最初ははゲームレビューとかをやろうと思って作ったのだけど,数個書いて飽きて,日記ばっかり書くようになった.当時は作曲も少しやっていたので,ごく稀にMIDIを上げたりもしていた.


具体的にあんまり思いだせないんだけど非モテをネタにしていた気がする.日記の話題も最初はゲーム等についてだったと思う.それがだんだん自分の日常の方にシフトしていくのだがそれは後述.

掲示板荒らし

よく通っていた任天堂系のサイトは,掲示板荒らし(スクリプトを使った連続投稿)にあって,事実上閉鎖状態になった.その時,「荒らし幕府」なるサイトを知った.これは荒らしのテクニックを解説していたり,掲示板で「荒らして欲しい掲示板」を挙げて荒らしてもらうなどの事が行われていた.これは結構衝撃だった.


管理人さんとのメールの交流も突然途絶えてしまった.その前から掲示板には困った人は増えていたので(私もそうだったのかもしれない),いい機会だから掲示板は終了してしまおうとしたのかなと思った.それならば私とだけ仲良くする訳にもいかないのだろう,と思った.

ほぼ日のインタビュー記事

「樹の上の秘密基地」というゲーム開発者の話を聞くコーナーを熱心に読んでいた時期があった.

特に私はムジュラの仮面が好きだったので,そのインタビューを読んで「なんて賢い人達なんだ」と思った.この人達は自分とは次元が違うという事をなんとなく感じた.


そういう経験というのは,オフラインでは多くは無かった.父親はそんなだったけど,身近過ぎて良く分からないところがあった.そしてその他で出会う人は,みんな自分より特別賢いと感じた事は無かった.


それは,結構希望の出る事だった.自分の賢さは全然十分ではないという事を思い知る事が出来た.

日常への興味

ネットでうまくコミュニケーション出来るようになったので,実はオフラインでもコミュニケーション取ろうと思えば取れるんじゃないか?と思うようになった.それが高校3年の頭だった.


高校の1,2年については,はっきり言って教室での記憶がほとんどない.人の名前すら半分ぐらいしか分からなかった.高校三年になった時に,「これからは人の名前を覚えてみよう」と思った.


それほど現実は甘くなく,いきなりクラスの人気者になったりは当然しなかった.でも,コミュニケーションをしようという気持ちは明らかに増えた.そして,日記には,「人とコミュニケーションを取ろうとして失敗した」系のネタが増えていったように思う.もう消してしまったので本当かどうか分からないが.


人と接するのにどうしたら良いか迷い,もがいていて,奇行が一番目立った時期だと思う.

読者

どうして特に目的も無いような私のサイトを見ようと思ったのか分からないが,僅かながら全く面識のないような読者も居るのだという事がたまに分かる事があった.日記に書いた事に掲示板に反応があったりしたのだ.今のブログのコメントよりは多かったと思う(笑).


この,なんの役にも立たない事を描いてるのに読者がつく,というのは,凄く嬉しい事だった.いや,役に立つ事を書いて読者がつくのも嬉しいんだけど.ただ,そういう書き込みは基本的に長文での批判だったが(笑).私は本気で頭を捻って回答する事になった.あれはたまらない緊張感だった.擁護してくれるこれまた知らない人が現れる事もあった.

侍魂Flash

侍魂先行者で死ぬほど笑ったり,Flashで笑ったりしていた.この頃は,一番「ネット見てる俺らはそこいらの奴よりレベル高い」みたいな意識が高かった時期だと思う.

クラスで奇行に走って色々しているうちに,ある時横の席の女の子に声をかけてみたら,かつてないレベルで物凄い動揺されて,自虐的にそれを日記に書いたらなんだか楽しくなってきてしまった.そしてネタで話しかけたりしてるうちに好きになってしまった.


その後その子とは(ラブロマンス以外が)色々あったのだが,それを日記に書いてしまっていた.Webに載せちゃいけない話だったと思う.まあ私が悪いことしたとかではないんだが.割と長い間Webに載せてしまっていたが,それをまずいと思って消したのは,大学1年の夏ぐらいだったと思う.その時には,もう随分周りとコミュニケーション取れていたというのも,「消して良いかな」あるいは「消した方がいいかな」と思う理由にあった.結局Webサイトごと消してしまった.

チャット1

高校終わりぐらいの時に,非モテ系のサイトの人達(どんなくくりだ)と少し仲良くしてもらっていたような気がする.出入りしていたあるサイトの掲示板があったんだな.そこで待ち合わせて,初めてWebで知らない人とチャットをした.


いつも12時に寝る私が,朝4時ぐらいまでやっていた,という事を良く覚えている.その時,「今日はイベントの日だから良い」と思った.イベントがたまにしか起こらないというのが高校生の時の感覚だったのだ.

チャット2

MSNメッセンジャーで高校の友人とチャットをする事は良くあった.文字での会話は思ったより困難が多く,すぐケンカ腰になった.いや,友人が短気だっただけで私がケンカ腰だった訳ではないのだけど.ただ,ニュアンスが伝わりにくいのは間違いなかった.

Webサイト開設2

大学2年の夏に再度Webサイトを開設した.「ささやかな抵抗」という今のブログと同じ名前の,普通のHTMLで書いたサイト.どんな動機で作ったのかは忘れた.ただ,また日記ばっかり書く事になった.


今思えば一年ぐらい日記を書いていなかった時期があった事の方が驚き(笑).当時はしかし大学生活という新しい事の連続で,かつピアノを熱心に弾いていた時期だった,芸サ連に入って忙しくなった,とか色々あってそれはそれで楽しかったのかもしれない.


「書いてはいけないこと」で大きくもめる事もあった.例えば,サークルの後輩への「こういうことやれや」みたいな話は,結構負担だったようだ.私としては,議論が広く公にされていた方がみんなが考えられていいと思っていたのだが,配慮の足りない面も当然あった.執行部のメンツという物を無視したりとか.


結果後輩達と大げんかする事になったりもした.そんなこんなでようやくWebに書くことと,直接言った方が良いを切り分けるようになった.

iwatamの何でもコラム

あるとき見つけたサイト,iwatam氏のサイトは,インターネットで色々見てきた中でも最大の衝撃だった.

ずっと自分が疑問に思ってきた事が,疑いようなく明快に書かれていた.夢中になって読んだ.何か迷った時は,キリスト教信者が聖書を開くように,私もこのサイトを開く(笑).


間違いなく人生における転機だったと思う.

mixi

大学3年ぐらいにはmixiが登場したけど,私は自分のサイトを持っていたので自分を発信する欲求は満たされていたので,あまり興味が湧かなかった.しかし皆が気軽にブログのようなものを書いてくれるのを見たい気持ちはあった.自分ばっかり自分語りをしていたので,他の人だとどうなるのか見てみたかった.


しかし,私も今まで,「公開しちゃならないものを公開していた」という失敗を越えて少しずつその加減を覚えてた来たのだから,当然初めて自分語りをする人達が,その判断を見誤るケースというのを目の当たりにする事になった.そしてそれに対し「ネットは難しい」というような事を言う人がたくさん現れた.

「ブログ風」化とブログ化

ずっと書いてきた日記は,散文的というか,今でいうツイッターのつぶやきの集合体みたいなもので,一日分書きなぐるだけで,取りとめのないものが多かった.それは楽なんだけど,何かを語るにはまとまりがあった方が良いという事を,iwatamのコラムなり,普通のブログを見るなりして感じた.そこでまず,真面目に勉強するのをさぼっていたHTMLとCSSについて勉強し,日記をブログのような見た目にした.記事の一つ一つに必ずタイトルを付けるようにした.


すぐブログを使わなかった理由は,「ブログはちょっと重い」と思う事が多かったから.


しかし,数カ月やってみて,やっぱりブログを試してみようということになった.それは,「ブログの方が多くの人が見てくれるだろう」と思ったから.そして,多くの人に見てもらえたら,多くの批判ももらえて,自分の意見がブラッシュアップできるだろうと考えたから.


そして今のこのブログを立ち上げた.M2の夏.まだ2年ぐらいなわけだ.


ブログにしたから特別アクセスが増えるという事は無かったように思う.もちろんトラックパックを送りまくって色々言及していればもっと増えたとも思うけど,「実態以上に人気が出てもしょうがない」という思いもあったのでそんなに積極的にアピールはしていなかった.

twitter

twitterはつい最近始めたが,旧Webサイトからブログへ移行する際にそげ落とされてしまった分について,上手く補完するように使っている.ブログを一記事として書くには,ある程度記事毎に結論とかを用意しないといけない.そういう事を考えないで思いつきを残しておく事に役立っている.


宣伝効果は高いので,ブログの宣伝みたいな意味合いも大きい.


そして,twitterでも,mixiの時感じたように,公開すべきでない事を公開してしまうケースを多々見るようになった.

そして今思う事

この前twitterについての記事を書いて,それが15ブクマとかもらう事が出来た.久々に「本気出して書いたらどれぐらい注目をもらえるかな」と思って書いた記事なので,大変満足している.ずーっと少しずつでも賢くなろうと思ってきて,ようやく世間に多少なりともインパクトの与えられる事が言えるようになってきたと思った.


私は長らく色んな形でインターネットに触れてきた分,そこに書くべき事,書いてはいけない事についての経験は蓄積された.それゆえ,今twitter等を見ていると,酷くWeb慣れしていない人達の発言が気になる.また,twitterの文量は私にとってメモであり,大事な事はそんな文量では言えないという事を私は強く思っているが,twitterしかない人にとってはその中で大事な事を言うしかないのだな,と思う事も多い.


また,以前より2chのような悪意をむき出しにしたものを見るのが怖くなった.それは,インターネットに慣れてない人が普通に見たら嫌悪感を抱くのと同じ感情を,ようやく抱けるようになったということ.インターネットは素晴らしいものであるとは思うが,それだけ危険もあり,手放しに褒められたものではないということを思うようになった.


インターネットは気軽に「公の存在」になれるツールであり,公に発言するときの注意を守れば,インターネットでの発言は普通に問題ないように思う.結局公に発言する事がちゃんとできてないから,問題が起こるような気がしている.