リスクを取るとはリスクの大きいことをすることではなく決断をすることである

(facebook投稿の転載)


考えて導き出された結論が道徳的だったから書くの止めようかと思ったけど、自分にとって都合悪い事を書く人の方がひねくれてる気もするしせっかくだから書きます。


よく「成功するにはリスクを取れ」みたいな話が有りますが、まずこれは端的に言っておかしい。何がおかしいかと言うと、ただリスクを取ればいいわけじゃないから。例えば、私が歩行者だとして車道に入ったり出たりを繰り返すと、リスクは上昇するけど、それに見合うリターンは何もないので、ただ損をする。リスクを取るからには、それに見合うリターンがないと意味がない。


ということは、要は、リスクと成功の確率とリターンの量について、期待値を計算して、期待値的に得な戦略を取ればいいということになる。リスクは出来れば少ない方がいいけど、「リスクを取ることを(期待値的に得なら)恐れるな」はだいたい正しいって事になる。


ではなぜ普通の人はその戦略を取らないのか?あるいは、取らないように感じるのか?という疑問が私にはあった。こういう話の次には頻繁に、「変化を恐れるな」的な意味で「現状維持にもリスクがある」という話が出てくる。現状維持にもリスクがあるということはその通り。このことについて、私は「人間は現状維持のリスクを低く見積もる傾向があるんだろう」みたいなことを考えていたんだけど、自分でもいまいち面白くないと思っていた。それでもうちょっと考えていた。


そんで思いついたんだけど、そもそも「リスク」を意識するのって、選択肢があって、それについて決断することを真面目に考えた時なんだなって思った。私みたいにズルズル大学に居る人なんていうのは、物凄くこのリスク計算が甘いんだと思うんだけども、自問自答するに、計算が下手糞なんじゃなくて、そもそも何も考えていないというのが正直な気持ちなの。計算した上で低く見積もっちゃってる訳じゃないのよ。


何が言いたいかというと、(社会的)成功をした人はなんらか決断をしたんだと思うんだけど、その人はわざわざリスクの高い方法を選んだわけでは決してないんだけども、決断する際にリスクについて真面目に向き合って考えた人であるがために、リスクがあってもやったんだという意識が芽生えがちなので、「リスクを取れ」って言っちゃうのかなと。


いやー偉いですね決断した人は。ちなみに私は「成功者」という言葉が嫌いです。以上、よろしくお願いします。